導入後 10 mg/L
導入後 10 mg/L
導入後 2.5 mg/L 以下
導入後 10 mg/L 以下
従来型の活性汚泥法は、微生物をエアレーションによって混合し、その後、最終沈殿槽で活性汚泥を沈殿させて、上澄みの水を処理水として流出させる方法です。しかし、汚泥を凝集沈殿させるための薬剤や余剰汚泥の処分など、施設の運営には多くの費用が掛かります。
マイクロ・ナノバブルを用いた処理方法(Galileo)では、調整槽に設置されたマイクロ・ナノバブル発生装置から、オゾン+マイクロ・ナノバブルを放出させ、最も強力な酸化力を有するオゾンによる大量のOHラジカルの発生により、バブルの圧壊作用とあいまって有機物を物理的に分解します。オゾン+マイクロ・ナノバブルにより分解が促進された排水を、オゾンが酸素に変化することで、高濃度純酸素供給が通常の曝気以上に微生物を活性化させ、分解性を高めます。流路内の激しい乱流と、マイクロバブルの圧壊作用によりSSや浮遊性の微生物が分解するため、余剰汚泥は殆ど発生せず、そのまま河川、水路、海域、下水放流が可能となります。
マイクロバブルとは、1um以上100um未満(※)の気泡を指します。通常の気泡が表面で破裂して消えるのに対して、マイクロバブルは水中で縮小してナノバブル化しついには消滅する特徴があります。気泡の消滅時におけるフリーラジカルの発生により、様々な種類の有機系汚染物質を酸化分解するため、
水質浄化や排水処理を実施する上で非常に有効な技術として注目されています。マイクロバブルは通常の気泡とは違った性質を持った気泡であり、いわゆる「泡」とは比較にならないほど微細で内圧が高いことから、水中に長く滞留することが可能となります。このような特性を生かし、マイクロ・ナノバブルを水中に溶解することで、DO値の均一化や湖沼やダム湖、工場排水、下水などの水質改善を図ることができます。
※マイクロ(μ)は100万分の1を表し、1μmは100万分の1mを表します。
調整槽における前処理で、マイクロバブルの圧壊とオゾンの相互作用によるOHラジカル反応によって、排水中の有機物を直接物理的に分解することで、微生物の介在なく有機物(BODやCOD)を大幅に低減します。さらに生物処理槽(曝気槽)によりオゾンを酸素に変化させます。高濃度の酸素供給が、微生物を通常の曝気以上に活性化させ分解性を高めます。また、マイクロバブル水は浸透性が高まるという特徴を有します。この特徴を利用し、従来の曝気法に対し、深部の通性嫌気性菌の活性化をも可能にします。
この結果、表層の好気性微生物と通性嫌気性微生物の両方が活性化し、有機物分解が促進され、更には両者が食物連鎖を起こす事でSSや汚泥の発生がさらに抑えられます。流路内の激しい乱流と、その一方、オゾン+マイクロバブルの圧壊作用によりSSや浮遊性の微生物が分解してしまうために汚泥は殆ど発生せず、沈殿槽を利用することなく、そのまま河川、水路、海域、下水放流が可能となります。
既存の排水処理設備に投げ込みでの追加設置が可能であり、新設の場合でも今までの排水処理設備と比較し、小規模な設備面積での対応が可能です。
前処理においてはオゾンとマイクロ・ナノバブルによる強力な酸化反応処理により、有機物を物理的に分解するため、圧倒的な省スペースを実現します。
曝気槽は活性汚泥に比べ、2~5倍程度の容積負荷が可能になるので、曝気槽容積も小さくすることが可能です。逆に言えば、既設の調整槽や曝気槽に対し、マイクロ・ナノバブル発生装置により2~5倍の能力アップを可能にします。
またマイクロバブル発生装置は最大で10mの水深でも気体の自吸が可能ですので、従来のブロワによる水深5m程度の曝気以上に効率の良い深層曝気も可能となります。必要な空気量を効率的に供給出来るため、曝気槽のブロワを減らして同様な効果が発揮でき、省エネにも寄与します。
オゾン+マイクロ・ナノバブルにより、排水中の有機物を物理的に分解するとともに腐敗臭や色も同時に分解されます。排水処理設備からの臭気や排水の着色で、近隣の住民からのクレーム対策に頭を悩めている企業にとっては、既存の設備に投げ込みで簡単に稼働できる装置は朗報となるでしょう。従来の設備で脱臭装置を導入している企業も脱臭装置の稼働は不要となります。活性炭のコストや電気代はカットされ、工場の維持管理費用の低減につながります。